MEXICO TRIPその5
8日目の朝
波乗り6日目。

早朝
目が覚め、軒先でゆっくりコーヒーを飲んでいると皆も起き出して来た。特に会話もなく、コーヒーをすする音がするだけ。何にもしないでボケーとしているこの時間が好きだ。
昨日の完璧な波に酔いしれ、やりきった感もあって皆ぐっすり眠れたようだ。
昨日の話では今日はボートでしか行けないポイントをサーチしようということだった。
静けさを破りバグスさんが「Conejo行こうぜ。モーニングエクササイズだ」
いいね!行こう!
昨日の帰り道、いろいろ話をしていたらどうやらバグスさんと私と同い年。今年53歳ということが発覚した。この歳はアツいサーファーが多い。
Conejoはまだオーバーヘッドのセットが炸裂していた。


バグスさん。

ソウルアーチターンからピットに収まってインサイドはクルーズ。渋い。
板は70年代中盤ののBingのBonzerだ。

1時間ほどのエクササイズを終えて朝食を取りにキャンプへ戻る。朝のルーティーンだ。
出発まで少し時間があったのでバグスさんの部屋にお邪魔した。

この勢いで天井も壁もVintage Boardだらけ。
その中にTyler Warrenの初期の Bar of SoapがあったりTom Currenが置いていった板があったり、、
次回は板を持って来なくても大丈夫そうだ。
頭半で6日目。

用意の良いみんなからロキソニンテープが支給された。
ボートに乗る前にサリナクルスの町に寄ることになった。

サーフボードケースを作っているバグスさんのお友達の家へ。流れで一緒に生地屋さんへ行き、メキシコ製の生地を購入。オリジナルのボードケースを作ってもらうことになりました。11月には店に届くかな?販売もいたします。お楽しみに!

マーケットはとても賑やか。お祭りのよう。

午後、いよいよ船着き場へ。
といっても砂浜に船が置いてあるだけ、、

丸太を船の下に入れて人力で船を動かす。

4から5箇所のポイントブレイクが近くにあるという。

砂の斜面右側がイワオヌプリのように見える。

ほとんどが車で入れない場所らしく、全くのエンプティーウェイブが炸裂している。
ただ、波が大きすぎてかなりハードそう。海が動いている。誰もやろうと言い出さない。

いくつか見たポイントの中で唯一クリーンな頭くらいの良い波に見えた無人のブレイクにパドルインする事にした。
自分とMassaが船から飛び込んだ。後に続くものはいない、、皆様子見だ。
ピークと思われる場所に座るとセットが入った。
頭どころではない。しかも水量の多いグリグリのバレルを形成していた。必死で逃げたと、あの波にテイクオフできるか冷静に考えてみたがとても立てる気はしなかった。
Massaは小さめな波を上手く見つけてテイクオフしていた。が流れがきつくピークには戻って来れない。
そこへ異常にパドルの早い男が岸からドローンを引き連れてパドルして来た。私を追い越し難なくピークへ到達し、6ftくらいはあろうかという大きな波の懐深くに入り込んで余裕のDropを決め巨大なバレルに吸い込まれていった。男はもう一度流れに逆らってパドルバックするとそこにまたセットが。今度はチューブに後に特大エアだ。着地に失敗し板が真っ二つに、、よく見たらその男はあのJordy Smithだった!
私は端っこの頭くらいの波に1本乗って終了。
たった1本でクタクタだ。ほうほうの体で引き上げて昨日一昨日とやったポイントへ向かった。
少しサイドの風の影響があったもののやはりここはコンパクトなチューブを巻いたパラダイスだった。

もう少し小さくなればこのエリアは最高になるのは間違いない感じだった。あしたもボートかな?
翌日。9日目。
波乗り7日目。
一気に波も落ち着いて来た。波が小さくなるとAlexは中国に行くと言ってこの朝突然帰って行った。
私達もプランを変更してキャンプから1時間半ほど離れた場所にある美しいビーチ、San Diegoに行くことに。
前回来た時にはずいぶんお世話になったポイントだ。
ポイントに着くとすばらしい波がブレイクしていた。

BuggsさんはVintage Bonzerでクルーズ。



Fun Surfing Dayです。
昨日までの大きな波での緊張感から解放されアクションが冴えまくる。
Massa

私たちの隣の部屋にステイしている親子。Trstlesローカルだそう。

O君も腰をかばいながらも良い波乗りをしている。


板はShinから借りたTappy MOD Twinpin 4channel 6’5
ガイドのトロ。

小ぶりながら掘れてパワーのある波に5’9のThomas FishがハマっているShin。

Massaのボトムターンはここへ来て研ぎ澄まされて来た。


まるで生き物のようなThomas Fish。ヤバいです。波乗り10才若返ります!
そして、もう少し落ち着いた挙動ながらリップではピヴォットターンが気持ち良いNeal Purchase Jnr Duo 6’2。
扇状に広がるスプレーが物語ります。



Thomas 5’9 Fish Shin

Massaの物凄い縦リップ!

最後は我々だけ。日が暮れるまで楽しんでしまいました。
シメの1本はバグスさんのTube!




キャンプに帰ったのは夜の9時。
残すところ波乗りもあと2日。
その6へ続く。
USED SURFBOARDS
オススメのユーズドボードをご紹介いたします。
A.P.E EdgeSOLD

6’6 21 1/2 2 15/16
多少のフットマークはございますがグッドコンディション。フィン付き税込¥100,000
Anderson Bojorquez Malibu Special

8’0 22 2 7/8
出ました!Steve Krajewskiモデル。乗り込んである板ですが、リペア済み。味出てます。フィン付き税込8万円
craft Ellipse

7’6 21 11/16 2 13/16 2+1
私も大好きなEllipse。ダークウッド、ボランパッチで綺麗なコンディション。スルスルと走るスピードとクイックトリムをお楽しみください。フィン付き税込10万
Tappy Record Rotten Apple

5’9 21 3/4 2 7/16
数回使用のクリーンコンディション。フィン無し税込11万
Travis Reynolds MR Twin

5’10 20 2 1/2
こちらもかなり程度の良い数ラウンドのみ使用のナイスコンディション。Ride別注レジンアート入り。税込12万
Beau Young Surfboards 72 evolutionSOLD

6’8 21 1/2 2 7/8
数回使用のクリーンコンディション。父ナットヤングが72年に乗っていた板のテンプレート。かなり乗りやすい1本。テイクオフも早く、動きもスムーズ。様々なコンディションで威力を発揮します。フィン付き税込10万
Neal Purchase Jar. Duo

6’1 21 2 5/8
なんと2ラウンドのみ使用の1本が登場。フィン付き、税込12万
FCD Huevo Ranchero SOLD

7’2 21 5/16 2 3/4
Devon Howard監修で作られたモデル。ミッドレンジ、Eggの王道。2ラウンド使用。フィン付き11万。
YU classic Love and Peace

7’0 21 1/2 2 5/8
人気のRU shape, Love and Peaceのユーズドが出ました。フットマークはそれなりに。ボトムの謎の凹みのため価格を税込7万円といたしました。
店頭ではクレジットカードもご使用になれます。
遠方の方はご相談ください。
MEXICO TRIPその4
7日目の朝。
いつものように夜明け前から起きてみたもののまた朝の悪い風がそよそよと吹いている。
波乗りは今日で5日目だ。
昨日の午後の最高の波をやった後ではサイドの風を食らった波はあまり乗り気がしない。
しかも下がるかと思われた波もう一度息を吹き返したかのようにサイズを上げて来ている、、
思い切ってレストにした。
思い思いの時間を過ごし、まったりしているとBuggs隊長が『船が向きを変えた。20分後に出発だ!」
Buggsさんはどいうやら船の向きを見て風向きを確認しているようだった。
ずーっと波の事を考えているこのおっさん。かなりの好き者だなー、、
向かうは昨日と同じポイント。Alex Grayも今日は一緒。楽しみだ。


今日は軽装でビール、タープ無し。
良い木陰を見つけベースキャンプに。

すでに緩いオフショアに変わっている!
波は昨日よりさらに良い!

一番で沖に向かったMassaが最高な波を掴んだ。

まるでJeffreys Bay!
ボトムからトップに向かう間にも波がサイズを増す。

Massaがこの日最大級の波にテイクオフ!

ヤバイ〜!
Shinはズッポリ

手前の棚にヒットする波に

オフザリップ
からの
ラウンドハウスカットバックで特大の当て込み!

私は今日もChristensonの6’2

気持ち良いです。
Alex Gray

縦に上がるスプレー。
一回裏側に出て戻ってくるかのようなカービングターン。

波にコーピングが見えました。
チューブもカジュアルに。

良いもの見せていただきました。
ガラスの腰を持つO君。板を持って30分歩くのは危険と諦めたが、それでも手ぶらでポイントまで来た。
そして一生に一度あるか?というコンディションにカメラを放り投げ、板を借りてついにパドルアウト。


渾身のロングライド。
泣けます。

全員満足して帰路に。

ここは国立公園内。
なので車乗り入れ禁止。
手付かずの自然の宝庫。波も自然の賜物。
完全に自然のままのビーチ。

レストランまで戻って来て今日に乾杯。
ひょっとしたら今まで37年波乗りして来た中で一番良い波かもしれない。
「Baggs隊長。明日はどうしますか?」
「船を出すぞ」
おー!!「Yes, Sir!!」
その5へ続く、、
MEXICO TRIPその3
6日目の朝。
前の晩の宿のオーナーBuggsさんからの指示通り5時半に起床してみたものの風向きがあまり良くない、、

サイズはここへ来て一番大きい。
しかも、Buggsさんも、Buggsさんのリビングの床に居候しているAlexも起きてこない。
とりあえず、ガイドのトロは準備してくれていたので板を積んで風が強くなる前に一番近いConejoに出発。

素晴らしい朝焼けと虹。


明るくなって来ると波の大きさがわかって来た。


ピークのセットはダブルオーバーヘッド以上ありそうだ。
ブレイクはきれいなので沖に出れれば何とか行けそうな感じ。
出来るだけピーク近くまで歩いていく。いつもならセットが止んだタイミングで左に漕いでチャンネルに出ればすぐピーク。が今日はまずセットが止まない。
10分近くタイミングを計り、意を決してパドルアウト。

が、、やはりセットが押し寄せて来た、、、

運良くMaxのセットではなかったようで、波の来ないチャンネルまで出るのに100M以上戻されるもShinとMassaは沖をGet。


Shin
プーケットのオンショアで鍛えているせいか、よれた斜面でも一瞬のクリーンなゾーンを見つけテイクオフをメイクして行く。私なら吹き飛ばされて終了ですが、さすがです。

1時間程でパドルの限界。風も強くなり終了。
思ったよりハードなモーニングエクササイズでした。
毎日のデカい波に正直体も悲鳴をあげていますが誰もそんなことは言いません。
無言の低周波。

朝食を食べてボーッとしている我らの前に現れたBuggsさん。「良くないだろ。でももうすぐ風変わるぞ!◯◯◯に行こう!20分後に出発だ!」
「Yes Sir!」
夢にまでみたポイント。サリナクルスに通って3回目にしてついにチャンスが回って来ました。以前見たここで撮影したというミックファニングのムービーでは1本の波でチューブに6回くらい入り、10回くらいオフザリップし、最後は疲れ果てて何にもしないでただ乗っているだけというものでした、、
道の行き止まりで車を止め波チェック。

遠すぎて見えないが、バグスさんが良さそうだぞ。行くぞと。

バックパックに水とカメラと日焼け止め、ワックス、を詰めて30分歩いてポイントまで。

ビールは手押し車でローカルが運んでくれるという!

インサイドに到着。
おー!!やばいぞ!!
しかもバグスさんの予想通り無風に!

ピークは奥の奥で岩で見えない。


ベースキャンプも作り体制は万全。

朝の疲れもよそに、カメラでは捉えることができない遥か彼方のピークから巨大カットバックで繋ぎながらインサイドセクションに突入して来たMassa。

絶好調!

私はここをイメージして1本持って来ていた軽目のショートボード。ChristensonのMescaline6’2。

ここで初おろし。
探りながら徐々に。


スノーボードのようにデカいラインも最高。ノートリムで一筆書き。
ボトムターンもやりやすい。久しぶりのトライフィン。気持ち良いです。

ライトの波しかないここへの旅に今回も参加してくれたKatsu。

ピークへはこんな感じで歩いていきます。

波は最高!だいぶ調子が上がって来ました。

私たちにとっては最高な波だが、このポイントにはサイズが大きすぎるようでチューブにはなかなかならない。
そんな中、インサイドの浅い棚を狙ったガイドのトロがプルイン!流石ローカル。波、知ってます。

長い1ラウンドを終えて、来た道のりを汗だくで歩いて車まで戻る。車を停めさせてもらったレストランで最高なツマミにビールで乾杯!

キャンプに戻ると昨日は一緒に行くと言っていたAlex登場。どチューブのポイントで物凄い奴をやったそう。やり切った感が伝わって来ました。その波はインスタグラム a_gray でご覧下さい。
夜は街のレストランへ行こうと相成り、行きの車から焼酎セッション!

町一番のタコス屋へ。

絶品です!

奥の激辛ソースにはやられてしまいましたが、、
バグスさんによると「波は今日がピーク。明日は少し収まってさらに良くなるぞ!今日の波はあそこの良いときの50%だ。」と、、
バグスさん:「明日も5時半起床だ!」
私:「ひえー」
その4へ続く、、
MEXICO TRIPその2
日本を出発して4日目。
Huatulcoを発ちいよいよSalina Cruzへ。
途中いくつものポイントブレイクを通過しながら3時間ほど走るとサリナクルスのサーフキャンプ。Punta Conejo Resortに到着した。


奥に見える岬の向こう側がConejoポイントという最高の立地。ビーチフロントの宿だ。

プール付でバーもある。

私達はLa Escondidaという部屋にチェックイン。

相変わらずの水シャワー以外は完璧。


パッキングをほどき、クイバーを並べてひと段落したところで、大量にかいた汗を流しにプールにドボン。
ランチタイムは終了してしまったとの事でしたが軽食を作ってくれました。

ワカモレとサルサでModeloがグイグイ進んでしまいます、、
この宿は3食付き。サーフガイドも毎日付いてくれ、運転はもちろん、身の回りの困ったことなどにもガイドが全て対応してくれます。サーフィンとビール、飯に集中できる完全なサーフキャンプ。
今回は何と6本。自分のコフィンに4本。プラス2本しか持っていかない後輩のバッグに2本。我ながら呆れてしまいます。

午後。早速一番近いConejoへ出発。

オーバーヘッドは優にあるセットがひっきりなしに500Mに渡ってブレイクしていく。

サイズが大きい為少し厚めではあるが無人という事で迷わずここに決定。

私はまずはPavelのRace Tracker6’10。


Massa


Shin


Massa
これから波はどんどん良くなるよ!という情報ももらい程々にして切り上げて宿へ戻る。

晩御飯はエビ!
海老を肴にビール2本に焼酎2杯で撃沈。
仲間のイビキに備え(自分もうるさいそうですが)持参した耳栓とアイマスクを装備し、深い完璧な眠りを得ました。
地響きのように鳴るショアブレイクの目覚まし音で目覚めたのは翌朝6時。

確実にデカくなってます。
ガラスの腰を持つ0君は出発前に再び腰をやってしまい、何とかここまでたどり着いたものの部屋で休む事に。

Punta Conejo Resort and Spaとなりました。
それにしても皆さん用意がいい、、
朝イチは宿から2番目に近いChivoへ。
昨日のConejoに引き続きここも無人!

距離はConejo程ではないですがコンパクトで掘れてくるブレイク。


仲間だけでこの波をシェア出来るだけで最高です。

Shin
その後サイドの風が吹いて来てしまい残念ながら早めに撤収。
一度キャンプへ戻り朝食を食べながら作戦会議。

午後には風が変わるとの事でシエスタを取りながら待つ事に。
午後、風がおさまって来たところでConejoへ。
まだ少しバンピーですがだんだんとまとまって来ている模様。


同じ宿に来ているAlex Gray



ビッグウェーバーでバレルハンターのAlex。朝はどチューブのポイントでバッチリやったらしく、この夕方はノーリーシュで遊んでいました。
私は7’4のTappy Shape MOD Twin Pin 4channel

旅にミッドレングスは欠かせません。リラックスしてロングライドを楽しめました。

遥か彼方までロングライドを決めてウォークバック。

Shinがこの旅用に作ったTappy Twin Pinは6’5。

このあとスープにすごい当て込みをするのですが、そちらはInstagramのムービーをご覧ください。

スピードもネクストレベルですが動きも凄い。Twin Pinヤベー言う話しで盛り上がっております。


Massaも調子が上がって来ております。


Alexはやはり遊んでます。
徐々にサイズを増しながらまとまりつつある状況。
明日も楽しみです!

夜は何となく集まり飲み会開始!

AlexにキャンプのオーナーBuggsさん。

前回サリナクルスへ来た時に「お前ら楽しそうな板持って来ているな!」と仲良くなったBuggsさん。
このキャンプのオーナーにして知る人ぞ知るビンテージボードのコレクターでBuggs Collectionを主宰しています。あのトムカレンとマブダチでTyler Warreも先生と呼ぶ存在。
明日からはBuggsさんも私たちと一緒に行動する事になりました。そしてガイドはサリナクルスNo.1ガイドのTorroに。Alexも「一緒に行きたい、車乗れるか?」と!もちろん!!
Buggs隊長:「よし、明日はWake Up 5:30だ!」
私:「Yes,Sir!」
明日からが楽しみで寝られないと言いたいところでしたが耳栓を手に持ったまま即寝入ってしまいました。
その3へ続く。